FC2ブログ

ろくろくななほinはち

 
12
 
何か気になる!ということで。
結局買いました。

初コミックスって何か買っちゃうことがあります。
巻数表示のないのを結構持ってたなぁ…(今回は表示ありですけど)

何か見たことあるなー気になるなーと思ったら、LaLaで7年描いてらっしゃった。
……そら接点あるわ私。

片恋よりもシークレットガーデンにときめいてました。
片恋も切ないんですけどね…葛西くんは不憫だし、関谷さんはかわいそうだし。

天乃さんて目が印象的だなぁと思いました。
何だろう、目に見えたキラキラ感とかギラギラ感はなくて、ほわんとしてるんですけど。
何かパワーがあるんだなーって。

シークレットガーデンは、もう、すごい悲しかったです。
ウィルはウィルでキツイ立場だなぁ…。
ジャックの思いも、メアリーの思いもわかるけどわからん(マテ)

最後、ちょっとビックリしました。
もう、いないんだなってことが。


ところで全く話が変わりますが。
昨日、簡易携帯サイトに紫陽花を載せる作業に続きをしていたら。
しばらくサイトに奴らが載っていなかった理由がわかった気がしました。

タイシスのはそうでもないんですが、アーナのは爆笑を誘うからですね。
…笑って腹が痛ぇ。
くだらねぇ!

ちなみにタイシス編はべたべたの好きを詰め込んでるので、そうでもないです。

しかし紫陽花の未完の文を見ると、すごいわくわくするのは気のせいですか。
今の護崩はすごいごちゃごちゃしてるので、それに比べてシンプルというか…何かひたすららぶらぶしてるなぁこの人達。

なので追記にエーケさんの未完文を載せてみました(嫌がらせ)
紫陽花Ⅲ開幕


  鈍色の果実  


 この国は、王の下に連なる貴族達が全てを動かしていた。富と財を独占し、平民達を虐げる。平民達は重税や貴族達の無理な注文に苦しめられる。家畜同然の扱いだ。
 そんな時代にあって、私・エーケが仕えているスーノ公爵家はまれに見る親民派である。
 現当主の腹心は平民出身―これが私の父親―であり、その子息四人を屋敷に仕える平民の子弟と共に勉学に励ませ、貴族と平民という階級で差別することを一切許さない教育方針だった。
 私達平民は、確かに公爵一家に仕えてはいたけれど、見下されることも、無理を言われることもなかった。ただ適正に定められた仕事をしていればよかった。公爵様は困ったことがあれば親身になって相談に乗ってくれたし、お金の融通もしてくれた。
 何より人として遇してもらっていることが奇跡だ。嬉しいことだ。

 私は当主の長男・ザキューラント様にお仕えしている。彼も私も本職は事務官僚であるが、ザキ様は後継者であるため、「貴族」としての役割も多いのだ。それを補佐するのが私の仕事だった。
 朝夜の二回、決まって私はザキ様の部屋を訪ねる。ちなみに昼は大部分職場で昼食をご一緒するのだ。
 今朝も出勤前にザキ様の下を訪ねた。
「おはようございます」
「あ、おはよう。エーケ」
 ザキ様はシャツのカフスを留めながら、私の方を振り返った。今日もぴったりの頃合いだ。着替えの終わりである。
 昔はよく着替え中に入って、お互い微妙な思いをした。ザキ様は一人でお着替えになる―貴族では珍しいことだが、着替えに召使いがついていないので、空気が読みにくいのだ。
 ザキ様は、壁に掛かった黒の上着を取ると、私の方へ歩いてきた。
 身長は貴族の平均より少し低いが、手足が長く細身なのであまり気にならない。少し肩にかかるくらいの長さの髪は、真っ白なシャツに同化するくらい薄い銀色。すっきりとした顔立ちにキリッとした口許、細く尖った目は火のような赤い色をしている。それでいて強烈な印象は受けないから不思議だ。私の二つ上、二十六歳になるザキ様は、長子らしい落ち着きとバランス感覚を持っている人だ。
「今夜パーティーに付き合え。父上の体調が優れないようだ、急遽私が行くことになった」
「はい、かしこまりました」
 こういった用事はよくあるが、貴族が集まる場へ行くのは正直気が引ける。平民と蔑まれ、陰口を叩かれるだけならばいいが、時には頭に酒樽が降ってきたりする。
 誰か他のご令嬢に声をかけたら、ザキ様ならば一、二もなくついてくる人はたくさんいるであろうに。そう思うのだが、ザキ様とご一緒するのは楽しいので、断らないことにしている。
「安心しろ、今日はミランドー家だ」
 ザキ様が私の肩をポンと叩き、そう言って笑った。私の憂鬱など、お見通しらしい。
「はい、ありがとうございます」
 ミランドー侯爵家といえば、真ん中より少し親民派的な立場をとっている家である。平民一般に優しいとはいえないが、平民官僚や自分の領民には温情がある。
「服は適当に用意させるから、仕事を定時で終えて帰ってきて」
「はい」
「うん」
 満足そうに頷き、ザキ様は上着を羽織った。
「さて、行こうか」
 明るく言って、ザキ様はドアを開け、私の先に立って部屋を出た。
「はい」

 階段を下りていくと、ちょうど学校に行く三兄弟に出会った。
 次男・ホフキージ様、三男・ヴァイアテス様、四男・ワールフティー様である。上から大学部の二十一歳、中等部の十四歳、初等部の十歳である。
 ザキ様を含めたこの四兄弟は、皆銀髪赤瞳なのであるが、それぞれ全く違う印象を受ける。穏やかで落ち着いているザキ様、地味―よく言って真面目で堅実なホフ様、明るくて社交的なヴァイ様、本が好きで大人しいワル様。
 この印象は全くはずれていない。ホフ様は「事務官僚として一生を終えるのが俺の夢だ」と宣言して憚らない。ヴァイ様は人懐っこくて、貴族にしろ平民にしろ兄弟中最も友達が多い。ワル様は無口ではしゃいだりしない子供だが、書庫に籠もって山の様な本を読破し、概要を全て記憶している本の虫だ。
 私はザキ様と共に学び、途中からはホフ様が加わり、他方ヴァイ様やワル様の遊び相手をしてきた。
 この温かい人達に囲まれて育ち、日々を過ごせること―それが私の幸せだった。


 その日の昼下がり。
 ザキ様の下へスーノ家から知らせが来た。
「父上が倒れられたそうだ。私は家に戻る。エーケはしばらく仕事を続けてくれ。何かあれば追って連絡する」
 そう言って、ザキ様は先に屋敷へ帰られた。
 私は当主様の容態が気になったものの、仕事に追われた。それでもいつもより早く切り上げ、飛ぶように走って屋敷へ帰った。

 当主様は高熱を出されていた。医者の見立てでは、今すぐ命に差し障りはしないが、日頃の無理もあり、回復されたとしても、以前のように活躍することは難しいであろうとのことだった。
 親民派の筆頭であるスーノ家は敵が多く、特に最近になって貴族の暴虐に対して裁判を起こす平民が出始めてからは、何をするにも邪魔をされる有様だった。
 心労はただならぬものであったに違いない。早くに亡くなった先代を継いでから早四十年、お年はまだ五十五であるが、実際はそれよりはるかに老けて見える。背筋はピンとしていて、綽々としているとはいえ、時にまるで隠居老爺のようだった。
「ザキが四十歳になるまではがんばるさ。まだまだ若い者には負けんぞ」
 口ではそう言っていたが、ザキ様の成長と覚悟が固まるのを、今か今かと待っていたことを知っている。
「内緒だぞ?」
 笑って、当主は片目を瞑って見せた。
 当主様は私に本心を明かすことがよくあった。それは私を娘代わりにかわいがってくださったからだ。特に九年前に奥様を亡くされ、再婚はなさらないと決められてからは、「息子は冷たい、楽しみがないぞ」とよくおっしゃり、話し相手になったものだ。
 しかしやはり自慢の子息達。たとえばザキ様が首席で大学部を終えられたといっては盛大に祝い、ワル様の論文が素晴らしいといっては大学教授に送り付けていた。
 おそらく当主様は自分が若い頃にした苦労を、ザキ様にさせたくなかったのだ。貴族院の構成員は四十代から六十代がほとんどで、三十代でさえはまれである。スーノ家は三代続けて夭折したことで、現当主様は十五歳で貴族院入りを余儀なくされたが、老獪な議員の中に若輩者一人、ずいぶんと大変な思いをされたのであろう。
 しかしそうも言ってはいられない。公爵家として貴族院を欠席するわけにもいかない。大急ぎでザキ様の代行と権限委譲が決められた。
 それと同時にあることが発表され、私は金槌で頭を殴られたような衝撃を受けた。
 ザキ様は補佐として私の父を選び、私をホフ様の補佐に変更したのである。
「緊急だし、この方がスムーズに進む」
 それはもっともに聞こえた。これまでの経緯を知っている父がいれば、確かにザキ様の負担は軽減されよう。
 しかしそれと私の移動とは関係ない。傍流貴族の子弟でも、普通「子飼い」の部下を複数持っている。父がいて、私がいる形は許される。そう訴えると、ザキ様は困ったように笑った。
「便宜上の措置だよ」
「では…」
 いつも通り、側にいていいのですね。
 そう言いかけて、私はその言葉を呑み込んだ。ザキ様は私から目をそらし、どこか反論を恐れる眼差しでこう言ったのだ。
「明日からは私の所へは来なくていいよ」


 それから私は、朝夕ホフ様の下を訪れるようになった。
「エーケさん、エーケさん。明日は朝からパーティーに行かなくてはならないそうですよ」
 ホフ様はそう言って一通の招待状を差し出した。公爵のイワンダ家からだった。隷民派の先鋒である。平民を人と思わず、平気で殺す一家である。これまでは同列といってもスーノ家の方が序列が上なので、立場が違うからと避けていたが、今回は断れなかったようだ。
「ドレスのこととか、僕はよくわからないので、誰かに相談してください」
「はい、わかりました」
 私は退室すると、大急ぎで被服室へ行った。服飾係にパーティーの概要を話し、適当なドレスを用意してくれるように頼む。
私はそうしてふうと息をついた。ザキ様と比較しても仕方がないが、ザキ様はこういった手配を全てやってくれていた。私は服を着て、ただ行けばよかったのだ。
 ザキ様は私が嫌な思いをするのを和らげようと、気を遣ってくれた。隷民派のパーティーへ随行する場合は、「申し訳ない」と必ず言ってくれた。それだけで私は辛くても耐えられた。ホフ様はそこまで気が回らない。
 それは言っても詮無いことだ。それはわかっているのだ。比較してはいけない。他を羨んではいけない、それは自らを貧しくする。
 またこの状況を招いたのは私自身であるから、言葉が全て跳ね返ってきて、余計に虚しくなる。
 分不相応なくらい、平民の私に気を遣い、大事にしてくれたザキ様。けれど私は結局、そうする価値のない人間だった。ザキ様にとってはいらない存在だったのだ。
 だからここへ来て、私は彼に捨てられてしまったのだ。

Comment






(編集・削除用)


管理者にだけ表示を許可

最新記事

カテゴリ

月別アーカイブ

twitter

検索フォーム

Copyright © 風鳴空 / Designed by Paroday